2023年9月26日、大相撲秋場所の14日目であるこの日は、横綱・大の里と大関・安青錦が首位に並び、優勝争いは二人に絞られた。大の里が突き落とされて敗北する姿を土俵下で見届けた安青錦は、4日目から続く3連敗を克服し、その後8連勝を達成。最終的に横綱と並び、千秋楽での直接対決が実現することとなった。
安青錦はこの大一番を前にして「特に考えていない」と冷静沈着な態度を示し、優勝経験が3回あることから、気負う素振りは微塵も見せずにいた。この日の取組では、安青錦は持ち味である低く潜り込むスタイルを駆使し、上半身の強さを発揮して相手の霧島に対し右上手を引いて頭を付けた。得意技である左まわしがなかなか取れなくとも冷静さを保ち、右から小さくフェイントすることで相手の隙をつき一気に寄り倒した。
「しっかり我慢して勝ててよかった。体が勝手に反応した」と安青錦は話し、左足が万全でない中でも本来の相撲が取れていることを強調した。
前回優勝時に名古屋場所後のパレードを楽しみにしていた安青錦だが、悪天候のため東京都江東区で予定されていたイベントは中止となった。ウクライナ出身で22歳の彼は、「江東区の皆さんが頑張って準備してくれたのに残念だ」と感謝を述べつつも「また優勝すればパレードできる」と前向きな姿勢を見せている。
千秋楽では、安青錦と大の里による直接対決が組まれた。安青錦は「悔いがないように、自分らしくやっていきたいですね」と語り、一場所15日制で定着して以降の歴史を振り返ると、大関と横綱の千秋楽相星決戦は10度行われており、その内訳は大関の勝利が6回に対し、横綱が4回である。この歴史的な一戦に向け、安青錦はこれまで築いてきた冷静さと技術を存分に発揮することを誓った。
大相撲界では、力士の心理的な強さや実力が試される最終日においても、安青錦は自身のスタイルを変えずに臨むことで知られている。彼の冷静かつ着実な取り組みが今場所でも光っており、ファンたちからはその堅実さが称賛されている。
この一戦を制することにより、安青錦の名前は相撲史にまた新しいページを加えることになるだろう。どちらの力士が頂点に立つかは未知数であり、千秋楽が待ち遠しく思われる。
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