“気がついたら10年も続けているなんて”
群馬県前橋市にある日本トーターグリーンドーム前橋で、昨年9月に開催された音楽フェスティバル「山人音楽祭」は、その10周年を迎えました。初日のトリを務めたジーフリーク・ファクトリーのボーカル、茂木洋晃さん(51歳)は、この特別な瞬間に感慨深いものがありました。彼らがステージを飾る前、友人である3人組ロックバンド「10―FEET(テン・フィート)」が同じ場所に立ちました。このバンドは2016年から山人音楽祭の常連として名を馳せており、茂木さんによると、過去にはテン・フィートの演奏が終われば会場を離れる観客も少なくありませんでした。
しかし、「音楽以上にみんなの心を満たす何かが外にあるかもしれないけれど、ありがとう。この景色が私たちを続けさせるモチベーションとエネルギーだ」と茂木さんは力強く語りました。会場はこれに対して割れんばかりの拍手で応え、彼らの言葉が観客にどれほど響いたかを示しました。
山人音楽祭の前身は、12年から14年まで同じグリーンドームで開催された「GUNMA ROCK FESTIVAL(群馬・ロック・フェスティバル)」です。このイベントは上毛新聞社と共催されていましたが、会場の規模はジーフリークがこれまで主戦場にしてきた約500人収容のライブハウスよりも約40倍に拡大しました。山人として再出発した後も手探り状態で進められ、新型コロナウイルス感染拡大による20年の中止を経て、21年と22年は高崎市の高崎芸術劇場への会場移動も含め、多くの試練を乗り越えました。昨年は約2万人を動員するまでに成長しました。
ジーフリークと共に企画・運営を担うイベント運営会社「ディスクガレージ」の取締役、西嶋章行さん(48歳)は、「10年も続けるためにはかなりの体力が必要だが、茂木さんの強い思いが周囲を鼓舞する」と話しました。そして、山人音楽祭のチケット購入者の半数以上が群馬県民であることも明かし、「群馬県民に愛されるフェスティバルへと成長した証だ」と述べました。
音楽イベントの成功は、主催者の人脈が重要な役割を果たします。山人音楽祭においても、「ジーフリークと一緒にやりたい」というバンドやアーティストが多く集まっています。その一人が、同じく1997年から活動するテン・フィートのボーカル・ギタリストであるTAKUMA(タクマ)さん(51歳)です。彼はジーフリークについて「多くの人々の生活を前向きに変える力があるバンドで、本当に尊敬している」と語り、「呼ばれたら絶対かっこ悪いことはしないようにプレッシャーも感じているが、これからもイベントを共有し続けたい」と語っています。
今年の山人音楽祭は開催されませんでしたが、来年9月に高崎市で再開する予定です。その場所は県立観音山ファミリーパークを使い、初めて完全野外での開催となります。
茂木さんは、「気がつけば10年も続いていたが、長く続けるとルーチンになってしまう。挑戦がないと人々は感動しない」と語りました。山人音楽祭の第2章では、さらに多くの群馬のバンドを招き入れ、音楽の火をともし続けることが期待されています。
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