今年の秋に恒例の味覚として知られるサンマが、激しい不漁に見舞われています。水揚げ量は前年同期比で約8割減少し、資源量も過去最低を更新。この状況により価格が急騰し、消費者や小売業者の間で影響が広がっています。
東京都品川区の武蔵小山にある中与商店では、通常は180~200グラム程度を販売していたサンマが今年は約130グラムと小ぶりで、税込み411円の値段がつけられています。これは昨年よりも2割以上高く、通常購入する目黒区在住70歳代の主婦から「小ぶりで脂乗りも今一つだし、価格が高いのでなかなか手が出せない」という声が上がっています。同店の前里芳樹店長(33)は「今年は販売スペースを縮小した。これからも漁獲量が減ると思われ、時代の流れなのかもしれない」と述べています。
漁業情報サービスセンターによると、9月20日までに水揚げされた量は3790トンに過ぎず、前年同期の2万2866トンから17%程度と大幅に減少しています。水産庁も、今シーズンのサンマが日本近海を通過する数は昨年よりもさらに少ないと見込んでおり、業界全体が先行きを懸念しています。
この不漁の背景については明確ではありませんが、専門家や関係者からは、国際的な過剰漁獲が資源量を減少させる一因と指摘されています。水産研究・教育機構のデータによれば、サンマの推定資源量は年々変動がありながらも長期的に減少傾向を見せています。2026年の日本近海での資源量は前年比6割減と、03年の調査開始以来最低値を記録しました。
適切な資源管理に向けて、日本政府は排他的経済水域内でのサンマの漁獲枠を1997年から定めています。北太平洋公海では台湾や中国などの国々が大規模に漁業活動を行っており、2020年以降は資源管理を話し合うための国際機関も設立されました。しかし、これらの措置にもかかわらず資源量は減少し続けています。
日本の2025年度の漁獲枠は9万5623トンでしたが、実際の漁獲量はそれよりも小さく6万5000トン程度にとどまっています。この状況を打開するためには、東京海洋大学の片野歩特任教授が指摘する通り、「日本が国際機関をリードし、自らの漁獲枠を見直す姿勢で他国に先導することが必要」とされています。サンマ資源の持続可能な管理は今後も重要な課題です。
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