25日に愛知・名古屋で開催されたアジア大会のスケートボード・パーク決勝で、女子部門は長谷川瑞穂(S高)が圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、94.03点をマークして優勝しました。彼女の背後には、岡本碧優(MKグループ)が82.86点で3位に入るなど、他の選手たちも激戦を繰り広げました。男子部門では、永原依弦(長野・白馬中)が88.96点で金メダルを獲得し、志治群青(愛知・蟹江北中)は86.03点で銅メダルに輝きました。
競技初日の長谷川は、「まずは確実に。自分の中でのベースのランから入った」と語り、その1本目で88.83点を獲得し、他の選手が追いつけないスコアを記録しました。彼女の滑りは速さと高さにおいて別格であり、世界ランキング1位の実力を存分に示したものでした。
特に印象的だったのが2本目のパフォーマンス。ドロップインからスピードを増し、板を空中で一回転させて手でつかむ大技を見事に決めました。「リラックスした状態で挑戦できて、高さもあったと思う」と自画自賛する美技で観客を魅了し、その後流麗なトリックを次々と決めることで94.03点の大会新記録を樹立しました。
長谷川が競技に対して強い思いを抱くきっかけとなったのは、今大会でも共闘した岡本碧優の存在です。2021年東京五輪で15歳の若さで世界の舞台に挑んだ岡本をテレビで観戦し、「全部がキラキラして見えて、スケートボードそのものを好きにさせてくれた」と感動したと語ります。空中で体ごと1回転半する「540」を武器に頭角を現し、24年パリ五輪出場は逃しましたが、その悔しさをバネにしてトレーニングの質を高めました。数々の世界大会を経験し、今年3月の世界選手権で準優勝、6月の28年ロサンゼルス五輪予選ではパリ五輪表彰台の3人全員を破って優勝しています。
世界レベルの競技に触れ続ける15歳にとって、今回の完勝は想定内だったでしょう。しかし、2年後のロス五輪への道のりをどう見ているか尋ねられると、「けっこう今、近い将来にあると思っています」と落ち着きながら堂々と答えました。
一方、男子部門では前日の予選で3位だった永原依弦が「逆転」優勝を果たしました。彼の動機は、「お兄ちゃんを超えたい」という純粋な思いでした。「一番の見せ場かな」と語る得意技を、観客に最も近づく場所で組み込みました。大歓声を味方につけて1、2本目と立て続けに「フルメイク」に成功し、ライバルたちに重圧をかけて勝利を収めました。
永原の6歳上の兄・悠路はパリ五輪代表で、前回・杭州大会では銀メダルを獲得しています。今大会では兄を超える金メダルを目指しましたが、開幕1ヶ月前に左膝を負傷し、練習ができない日々が続きました。テレビゲームに明け暮れる生活の中、兄から声をかけられ、「それじゃ(優勝は)無理だな」と目覚め、リハビリに専念しました。6歳でスケートボードを始め、初めて兄に勝ったと言える結果に「超うれしい」。次の夢は、兄弟で五輪に出場することです。
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