日本各地で注目を集める観光スタイル「城泊」が、さらに多くの訪問者を惹きつけている。特に香川県丸亀市にある現存12天守の一つであり、国の重要文化財に指定されている丸亀城はその代表例として知られている。この城泊が始まってから2年が経過したものの、利用客数が思うように増えなかったことを受け、9月から新しい割引プランが導入された。
これまで多くの城で採用されてきたモデルでは、2人で1泊すると100万円以上もの費用がかかることが一般的だった。しかし丸亀城は食事なしのプランを導入することで、その価格を大幅に下げ、2人で1泊27万5000円から利用可能とした。この新たな取り組みがどれだけ旅行者の関心を引くか注目されている。
丸亀城は豊臣秀吉の部下であった生駒親正とその息子一正によって慶長2年(1597年)から5年間をかけて築造され、完成した天守は日本最高峰の60メートルの石垣で知られている。また、万治3年(1660年)に完成したこの城は、国指定の重要文化財となっており、天守や大手門がその一部を形成している。さらに、丸亀城全体も国史跡に認定されている。
2024年7月より始まった「丸亀城キャッスルエクスペリエンス」は、延寿閣別館として京極家の旧屋敷を移築した三の丸で宿泊が可能。このプランにはJR丸亀駅までの人力車送迎や、夜のナイトラウンジとして天守を貸し切るなど多彩なサービスが含まれている。料金も2人1泊2日食事付きで126万5000円と高額であったが、これにより訪問者の数はわずか8組20人に留まってしまった。
そこで今年9月から新たな「丸亀城延寿閣別館シンプルステイ」が開始され、料金を抑えて宿泊体験に特化した。このプランでは、食事やオプションサービスは任意で追加することが可能で、夕食は2人4万円から、丸亀太鼓保存会による歓迎演奏も4万5000円から選べる。また、瀬戸内海を楽しむプライベートクルーズ(2人13万5000円から)などのオプションも用意されている。
この新たな試みは、丸亀城が持つ歴史的価値と観光資源をより多くの人に届けることを目指しており、特にインバウンド客を対象とした国の支援も進行中である。戦国時代の雰囲気を存分に体験しながら、現代のリーズナブルな価格で城泊が楽しめるようになったことは、観光業界における大きな一歩と言えるだろう。今後も丸亀城を含む他の歴史的城郭が、宿泊施設としてどのように競い合っていくかに注目が集まっている。
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