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世界遺産地明日香村に2027年「星のや飛鳥」オープン、1泊19.3万円から始まる原風景体験

世界遺産地明日香村に2027年「星のや飛鳥」オープン、1泊19.3万円から始まる原風景体験

長野県軽井沢町を拠点とする星野リゾートは25日、奈良県明日香村に「飛鳥・藤原の宮都」世界文化遺産地域内で高級ホテル「星のや飛鳥」を2027年7月22日に開業すると発表しました。同施設は、古代から続く棚田風景を再現した庭園「段々の庭」と、伝説的な植物である大和橘をモチーフにしたロゴで知られます。これらは飛鳥時代の文化と歴史を現代に蘇らせる試みの一環です。

全体計画では、平屋建ての分棟型スイートルーム35室を設けます。客室は約70~260平方メートルの4タイプで構成され、料金は1泊1室19万3000円(税・サービス料込み)からとなります。これにより、同社が今年6月にオープンした「星のや奈良監獄」を上回る価格設定です。

建築デザインは、飛鳥時代から連想される巨石を用いた装飾や石室風呂を特徴とする部屋などがあります。これにより、地域固有の歴史的要素を反映した空間づくりが進められています。

明日香村は1980年に制定された「明日香法」に基づき、全域が歴史的風土特別保存地区として認定されており、都市開発を抑えつつその文化遺産を守っています。この制約の中で星のや飛鳥は、地形や原風景が体験可能な設計となるよう工夫されている点も特筆すべきです。

記者会見において同社代表の星野佳路氏は、高級ホテルの採算性が稼働率と客室単価に依存することから、「供給量を制限すること」が重要であると強調しました。同社では星のや奈良監獄の48室、そして今回の35室が需要と供給のバランスに適した規模だと位置付けています。

また、世界文化遺産地での開発は制約を伴うものの、「無尽蔵な供給増加が可能ではない場所を選ぶこと」が重要だと指摘しました。明日香村はその点で採算面でのポイントを兼ね備えており、持続可能な観光を実現するためにも理想的な場所といえます。

一方で星野氏は、「世界文化遺産登録は集客の起爆剤にはなるが、持続可能な観光を実現することが重要だ」と述べました。これまで多くの場所が一時的な人気に頼り過ぎた結果、長期的な成長が困難になってきています。

持続可能な観光を実現する鍵としては、「DMO(地域観光推進機関)の機能強化」が挙げられます。日本ではDMOの数が増えているものの、実際に機能する組織は少ないとし、「観光地経営を担う人材に権限と予算を集中させ、3~4年単位で成果を評価する仕組み」が必要だと訴えました。このようなアプローチが、遺産地域の持続的発展に寄与するものと期待されています。(田村慶子)

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