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グテレス事務総長、最後の演説で国連改革を訴え—単独行動では課題解決困難と警告

グテレス事務総長、最後の演説で国連改革を訴え—単独行動では課題解決困難と警告

ニューヨークにて2022年9月22日、アントニオ・グテレス事務総長が国連総会の一般討論で最後の演説を行いました。彼は10年間の任期中に進展した世界の分断とその危機的な影響について深刻な警告を発し、国連主導での多国間体制再建の必要性を強調しました。グテレス氏は、「過去10年間で世界の亀裂が広がり、割れ目が峡谷と化している」と述べ、このような状況下でも「いかなる大国も単独では現代の複雑な課題を解決できない」と主張しました。

彼の任期中にはロシアによるウクライナ侵攻や中東の危機が発生するなど、多くの国際的問題に直面しています。安全保障理事会は、中国とロシアを含む常任理事国間の対立によって機能不全に陥り、米中が覇権争いを展開する状況下で平和や安定の回復が困難となっています。グテレス氏はこれらの超大国に対し、「自らの力が決して絶対ではないことを理解する」よう促しました。

安保理改革について、彼は「現在の世界情勢を反映しない構造である」と批判し、アフリカ諸国の常任理事国入りを強く求めました。また、人工知能(AI)に関しては、彼が初めて取り上げた2017年以来一貫して潜在的な危険性を指摘し、「人間を支配する新たな力」と位置付けました。国際的なリスク管理の必要性、特に安全措置や独立した監視体制の構築を訴えています。

気候変動問題では、ウクライナ侵攻後に大手石油企業が利益を得る一方で途上国が適応するための資金不足に苦しんでいるとして批判。グテレス氏は「略奪行為を終わらせよう」と呼びかけました。

一方、世界各国の首脳たちは自国優先主義を掲げるトランプ米大統領に注目が集まり、グテレス氏が訴える連帯とは対照的な動きが見られます。彼の退任後も国際危機グループのリチャード・ゴーワン氏によれば、米国を含む主要国が国連の権威低下を懸念しています。

後任選出プロセスでは、ミチェル・バチェレ元大統領が立候補しましたが、米国から「懸念」の声があったことにより撤退を余儀なくされました。バチェレ氏は人工妊娠中絶権利を支持するリベラルな姿勢で知られ、多国間主義が逆風に直面していると語りました。このようにグテレス氏の退任後も国際秩序の行方は不確実であり、世界がどのように対応するかが今後の焦点となっています。

グテレス事務総長の訴える協力体制の再構築は、国際社会が直面する多くの問題に対処するために不可欠です。彼の指摘したAIや気候変動、安全保障などの課題に対し、各国が協力して取り組むことは今後も重要なテーマであるといえます。

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