千葉市は、日本に初めてやってきた外国人児童生徒がスムーズに学校生活を送れるよう、新しい取り組み「プレクラス」の実証事業を10月20日から開始する方針を固めました。このプログラムは高洲第三小学校(千葉市美浜区)で展開され、児童生徒たちが学校生活に必要な日本語やルールを効果的に習得することを目指しています。また、この実証事業の成功次第では来年9月からプレクラスを正式に導入する計画も明らかにされました。
「プレクラス」は10月20日から1月19日までの期間、週3回(火曜・水曜・木曜)にわたり一日4時間ずつ実施されます。この時間を活用して、児童生徒たちはひらがなの読み書きや基本的な会話スキル(例:「お腹が痛い」や挨拶)など、「サバイバル日本語」を身につけ、小中学校での生活に必要な最低限のコミュニケーション能力を向上させます。月曜日と金曜日は、彼らが在籍する学校へ通常通り通学します。
指導員は4人程度確保されており、児童生徒の人数は12名を上限に設定されています。受講者は3~4名ごとのグループで教育を受けることが予定されており、既に15名以上から申し込みがあったと市の担当者が明かしています。美浜区は外国人住民数が増加中であり、地理的な利便性も考慮されて高洲第三小学校が選ばれました。
千葉市のデータによると、令和8年5月1日時点では市内で日本語指導が必要な児童生徒は790名に上り、2年前の459名から約1.7倍増加しています。これらの児童生徒の母国語も多様化し、中国語やフィリピノ語、ベトナム語を含む32言語に及んでおり、市内8割以上の学校が日本語指導が必要な児童生徒を抱えている状況です。
新たに入国してきた子どもたちがほとんど日本語を理解できないまま通常のクラスに参加することは、教員が個別対応に多大な時間を割く必要があり、授業運営上の混乱を招く恐れがあります。また、児童生徒自身も授業内容についていけず、結果的に孤立してしまうリスクが潜んでいます。この問題解決のため、「プレクラス」では言語の壁を乗り越えることで、不登校や長期欠席のリスク低減にも寄与することを期待しています。
先行実施によって指導内容や教材の妥当性、授業時間が適切であるかどうかなどを評価し、来年9月の本格的なプレクラス設置へとつなげていく計画です。市担当者は「日本語指導体制の整備やカリキュラムについて検討を進める」と述べ、この新しいプログラムが教育現場に与える影響力に期待を寄せています。(松崎翼)
返信を残す