エチオピア北部のティグレ州では、反政府勢力であるティグレ人民解放戦線(TPLF)と政府軍間の紛争が激化し、地域全体に通信障害が発生している。欧州メディアは25日、この地域でインターネットや電話サービスが不安定となっており、TPLFが無人機の運用を妨害するために通信網を意図的に遮断している可能性があると報じている。
この情報は複数のメディアによっても確認され、TPLF側関係者がロイター通信に対し、自身たちが通信障害を指示したという主張を否定。彼らはむしろ、この問題の責任はエチオピア政府にあると主張している。一方で、エチオピア政府軍は国産および輸入された無人機を大量に保有し、これらをティグレ州への攻撃に利用していると報じられている。
この紛争は2020年にも発生した。当時の戦闘では60万人が命を落とし、その後2022年に停戦合意がなされたが、完全な平和状態には至っていない。現在の紛争再開に伴い、TPLFへの支援を巡りエチオピアの隣国であるエリトリアが関与しているとの指摘も浮上している。特に、以前は政府軍側だったエリトリアが現在ではTPLFを支援している可能性が懸念されており、この地域の安定に対する影響が深刻化している。ただし、エリトリア政府はこれらの指摘を否定している。
最近、エチオピア政府高官は23日に公式声明を発表し、ティグレ州だけでなく近隣のアムハラ州やアファール州でもTPLFによる攻撃が行われたと報告した。これに対して、同日にはTPLF側も自らの戦闘開始を公式に宣言し、紛争状態の悪化がさらに進んでいることを示唆している。このような情勢下でエチオピア北部は政治的・軍事的に非常に不安定な状況にあり、国際社会からの関心も高まっている。
今回の通信障害がどのように紛争を悪化させ、地域住民や外部勢力に影響を与えていくかは未だ不明である。しかし、情報の流れを制限することで通信網が戦術的な要素として活用されている可能性が強まっており、この地域の平和回復には多くの課題が残されている。国際社会は今後もエチオピア北部情勢を注視し続ける必要があるだろう。
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